リハテン

大阪で働く作業療法士。リハビリ関連の知識・書籍の紹介など、思いつくことをアウトプットしてリハビリの天才になることを目指します

フレイル・サルコペニアとは

最近テレビの健康番組とかでも聞くようになった言葉

 

ご存知でしょうか?

 

ちなみにわたくしはサルコペニア・フレイル指導士という認定資格を持っております(特に役にたつわけではありませんが)

 

サルコペニア・フレイルについて簡単に解説させていただきます。

なお、リハのセラピストであれば知っておいて損はないかと。

 

 

サルコペニア」とは

ギリシャ語の「筋肉」を表す【サルコ】と、【喪失】を表す“ペニア” を組み合わせた言葉

 

筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下して いる状態のこと

 

 

『フレイルとは』

加齢により心身が老い衰えた状態(虚弱)

身体的なもの+社会的+精神・認知的なものも含む

 

 

サルコペニア」と「フレイル」の違いは、

サルコペニア➡身体だけ

フレイル➡全体(身体・精神/認知・社会)

 

ということです。



 

 

原因は?

サルコペニアの原因は主に4つに分けられます

原発性⇒加齢によるもの)

②二次性

・活動⇒不動/廃用による(要は寝たきり)

・栄養➡低栄養/飢餓(要は栄養足りてない)

・疾患→侵襲/悪液質(要は炎症)

 

もちろん、原因がかさなっていくこともありえます。

 

『歳をとって(原発性)、病気になった(疾患)。しんどいからあんまり動かなくなって(活動)、ご飯もあんまり食べなくなった(栄養)』

 

普通に患者さんとかでいそうですよね。

逆に高齢の患者さんで、サルコペニアじゃない人のほうが少ないかもしれません。

 

なお、回復期リハ病棟なんかで、あまりご飯食べられていない人に対して、ガツガツ筋トレなんやらかんやら負荷をかけていくと、リハ性のサルコペニアのできあがりです。

恐ろしいですね。

なお、診断基準は

四肢骨格筋量+身体機能(歩行速度)+筋力(握力)となりますが

 

四肢骨格筋量なんてなかなか調べられませんよね。

体組成計(例えばインボディ)とか使わないと確定診断はつきません。

 

まあ、診断をつけるのは医者の仕事ですし、

リハ職としては「ぽいな」とか「だろうな」と思って介入するのが大事ですね。

 

「フレイルの原因は?」

身体的:サルコペニアのような筋力、筋量の低下

精神・認知:認知症とかうつとか

社会的:引きこもり、閉じこもり(社会から閉ざされる)

 

ということがあります。

 

結果として介護が必要になったり(要介護状態)します。

 

健康↔プレフレイル↔フレイル↔要介護

の4段階で進んでいきますが、

 

レイレイルくらいまでならまだ健康に戻れますが

フレイルまでいくとなかなか戻すのが難しくなります。

 

なので、いかに早期からの介入が必要か!!ということですね。

 

 

 

なお、サルコペニアといえば筋力低下ですが

原因別のアプローチも考えましょう

 

 

加齢:筋トレ

活動:筋トレ・離床

栄養:適切な栄養管理

疾患:疾患管理 栄養管理 運動

 

 

 

 

廃用による筋力低下と

加齢による筋力低下では違いがあるのはご存知でしょうか?

 

★廃用による筋力低下➡遅筋(TYPEⅠ線維)が優位に萎縮

★加齢による筋力低下➡速筋(TYPEⅡ線維)が優位に萎縮 

なので、筋力低下の原因によっては筋力訓練の仕方も変えないといけませんね。

 

 

まあ、基本は「早期介入」「早期離床」「適切な栄養管理」です。

 

みなさん、リハ性のサルコペニア/フレイルを作らないようにしてくださいね。